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グーグル、Cookie廃止を延期 利害調整…年内に終わらず

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グーグルは4月23日、Webブラウザー「Chrome」におけるサードパーティCookieの廃止を延期すると発表した。四半期ごとに英国の競争・市場庁(CMA)と公表している報告書で、2024年第四半期報告にスケジュールの更新を盛り込む。グーグルは、2025年明けにサードパーティCookieの廃止に着手するという。

昨年10月時点では、2024年の10月ごろから「Chrome」におけるサードパーティCookieの廃止を本格化させる予定だった。ことし1月4日から、同ブラウザ利用者の1%を対象に、あらかじめサードパーティCookieを制限する設定にするなど、廃止に向けた準備を進めていた。

「Chrome」でのサードパーティCookie廃止によって、従来と同等の広告配信ができるかといった課題が残されている状況。広告主や広告会社、規制当局との調整も見通しが経たず、年内に廃止できないとの判断に至った。

米インタラクティブ広告協会(IAB)はことし2月6日、グーグルがサードパーティCookieの代替物として提案している「プライバシーサンドボックス」構想に対し、「現在の形では、プライバシーサンドボックスは業界の関連性の高い効果的な広告配信能力を制限し、小規模メディア企業やブランドに重大な競争力の障害をもたらすおそれがある。(プライバシーサンドボックスが求める)厳しい要件は彼らの競争力を制限し、結果的に業界の成長に影響を与える可能性がある」との報告書を公表していた。

IABヨーロッパが、メディア企業や広告会社、広告主のほか、オンライン広告に関連する事業者167社に実施した調査では、半数以上が「プライバシーサンドボックス」をテストしていないと回答。「グーグルが導入しようとしている機能そのものや、どのようなメリットがあるのかが不明瞭である」「テスト期間が短く、得られている結果も弱い。『Chrome』に限定するアプローチを超えた、包括的なソリューションが必要」などの意見もあったという。

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