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地上波広告でも放送20分前の素材差し替えが可能に 日テレがテレビ広告の新セールスサイト「スグリー」を発表

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日本テレビ放送網(以下、日本テレビ)は3月27日、広告・メディア業界関係者を対象に「アドリーチマックス」に関する説明会を開催した。アドリーチマックスはテレビの地上波在庫にアドテクノロジーを適用することで、地上波広告の強みを活かしながらインターネット広告の利点も取り込むテレビ広告の新たなモデルの実現を目指し、日本テレビが開発を進めているプラットフォームの名称。

日本テレビでは2023年6月に営業局内にアドリーチマックス部を発足。同年11月には地上波広告でリアルタイムでのプログラマティック取引を実現する、アドリーチマックスの具体的な構想が提示されていた。2023年の11月時点で、2024年度末からの提供が発表されていたが、今回の説明会で2025年度は全広告枠の中で3~10%の割合で、アドリーチマックス枠を拠出していく方針で進めていることが発表された。

アドリーチマックスのプラットフォームを活用し、提供されるプログラマティック取引においては「インプレッション予約」と「オークション」の2つの広告商品が提供される予定。インプレッション予約では設定された条件(エリア、ターゲット、時間帯など)を満たしつつ、インプレッション数を自動枠運用によって達成する。一方の「オークション」は、事前に設定された条件での入札を受け入れ、より良い条件を提示した入札に在庫を売却し、広告素材を放送する。リアルタイムビディングを想定する。

日本テレビでは2024年12月にセールスサイトをオープンし、2025年3月1日から関東ローカル在庫の販売を、また4月1日から放送を開始する予定。2025年9月1日には全国ネット在庫の販売を開始する計画だとしている。

今回の説明会では、アドリーチマックスのセールスサイトの名称が発表になった。名称は「スグリー」で、同サイトがアドリーチマックスのフロンドエンドを担う。スグリーはテレビ広告のリアルタイム発注がオンラインで完結するセールスサイトを目指しており、広告クリエイティブのアップロード、アロケーション、実績確認、レポーティングなどがひとつのセールスサイト内で完結できるようになる予定だ。

ロゴ スグリー

また、スグリーを使うことで、アドリーチマックスのプラットフォームによって新たに提供される地上波のプログラマティック取引の枠を購入できるほか、TVerのバイイングも可能。加えて、従来の地上波のタイム・スポット枠もオンエアの20分前まで素材の差し替えが可能になるとしている。

説明会に登壇した日本テレビ 取締役常務執行役員の黒崎太郎氏は、アドリーチマックスの構想について「日本テレビのビジネスのことだけを考えて開発しているわけではなく、テレビ広告全体の進化を目指して、進めているプロジェクト。テレビ広告に関わる各種企業の方々や局の系列を問わず、各放送局の方々にも参加していただけるプラットフォームを目指していきたい」と話した。すでに2月2日には中京テレビが、地上波広告枠のアドリーチマックスプラットフォームとの接続の検討を開始した旨の発表がなされている。

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