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メディア取材が増える広報の秘訣

「半歩先」のトレンドワードを切り口に AI活用で調査リリースの作成時間70%減

ナイル

ナイルは、昨今話題の“○○ガチャ”の文脈と掛け合わせ、「面接官ガチャ」を回避する就活制度を発表。キャッチーなワードや分かりやすいキービジュアルなどから、多数のメディア露出を獲得した。トレンド言葉や文脈を捉えたリリースをどのように企画しているのか。

企業のDX支援や自動車のサブスクリプションサービスをはじめ、多角的な事業を手掛けるナイル。同社は、2025年卒業者向けの新卒採用において、「面接官ガチャ」を回避し採用の公平性を高める「選べる面接官」制度を開始すると発表した。「面接官ガチャ」というトレンドワードや学生側の「不公平さ」を解消する制度の内容が話題を呼び、2023年10月の発表以降、NHKをはじめとする数多くの媒体に取り上げられている。

「面接官ガチャ」着目の起点

「選べる面接官」制度は、一次面接官を学生が選べるというものだ。企画したのは、同社の執行役員・人事本部カルチャーデザイン室室長の宮野衆氏。「新卒採用は採用側と学生側に情報差があり、フェアではない」という思いを長年抱いていた中、「面接官ガチャ」というワードをSNSで目にし、制度策定につなげた。

近年、新卒就活生の間では配属先や上司の選定が運次第であることの不安を示す言葉「上司ガチャ」「配属ガチャ」が直近5年間でGoogle検索回数約2倍になるなど、話題を集めている。付随して、採用選考でも自分の合否判断を委ねる面接官が運次第で決まるため、相性などで結果が変わることを不安視する言葉「面接官ガチャ」がSNSを中心に散見される。この文脈を制度に取り入れリリースした形だ。加えて「短い言葉で分かりやすく印象に残るように伝えたかった」...

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