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いま、LTVに向き合う理由―ダイレクトマーケティング進化論―

販促担当者がLTV向上のためにできる、リピートのスイッチを押す方法

小阪裕司氏(オラクル ひと・しくみ研究所)

LTV向上の鍵として、顧客が商品やサービスを継続的に利用し、購買頻度を上げることが挙げられる。そのためには、顧客のニーズや好みを理解し、個別に適した販促戦略を展開することが必要だ。では、顧客の関心を引きつけ、満足度を高めることで、再購買意欲を喚起するためには、どのようなことが求められるのだろうか。『「買いたい!」のスイッチを押す方法』などの自著を持つ、オラクルひと・しくみ研究所の小阪裕司氏が解説する。

お客さまの購買頻度を高めることは、LTVの向上に繋がります。一体なぜでしょうか。それは、LTVの向上はお客さまが「買う」と決断し、「買う」と行動し続けてくれた結果であるためです。かみ砕いて言えば、お客さまに「また買いたい」と思ってもらい、実際に「また買ってもらう」ことがLTV向上の決め手となります。

満足度を上げるためにおさえたい「価値の伝え方」

では、お客さまの購買頻度を高めるためには何が必要になるでしょう。購買頻度を高める際に、念頭に置かなければならないポイントは3つあります(図1)。

順を追って説明しましょう。まず1の「買ったことに満足してもらうこと」は、「購買頻度を高める」ための必須条件になります。なぜなら、人は満足しなかった商品やサービス、購入先を再び利用することは、ほとんどないためです。

しかし、ここで気をつけるべきは、「商品・サービスがよいものであれば、お客さまは必ず満足するというわけではない」ことです。「満足」とは「価値の認知」と「感情」で構成されています。つまり、お客さまが買った商品やサービスの価値を、認知すればするほど「満足」という感情は湧き上がっていくのです。さらには、自分の期待よりも得た価値が高ければ高いほど、そのギャップが...

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