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記者の行動原理を読む広報術

特集取材では「使い道の多い事例」が好まれる 記者のニーズに先回りした取材対応を

松林 薫(ジャーナリスト)

「取材を受けたものの、他社と比べてメディア露出が少なかった」「アピールポイントが伝わりきらなかった」取材対応時にこうしたことは起こりがちだ。だが、記者がどのように執筆をしているかを理解し、広報が工夫を加えることで、メディアでの扱われ方は変化していく。

普段は企業ニュースを担当している記者でも、特集記事やコラムを書いたり、連載の取材班に参加したりすることがある。その場合、日々の取材の中で得てきた情報だけで記事を書けるとは限らない。例えばテーマに合ったエピソードや、グラフや図をつくるためのデータ、写真なども必要になる。これはテレビの取材でも基本的に同じだ。広報としては、記者がそうした記事を書く際にどんな材料を集めるか知って備えておくと取材対応がスムーズに行き、情報発信の幅が広がる。今回はそのポイントをまとめてみよう。

記事執筆に必要な材料

長めのコラムや特集記事などは日々のニュース記事(雑報)と区別して「長尺物(ちょうじゃくもの)」と呼ばれる。細かい分類や呼び方は新聞社によって異なり、例えば筆者が所属していた日本経済新聞社では、紙面の左上に掲載する縦長のコラム(囲み記事)…

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