広告マーケティングの専門メディア

           

広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦

世界で求められる体験価値向上の提案とは?

VMLY&RGlobal Jon Cook(ジョンクック)

激変する世界の広告ビジネス体験価値の提供が鍵に

国内においても、広告業界では個々の専門性を持った企業群からなるホールディングス化が推進される流れにある。なおかつ、企業群内で、環境変化に合わせた合併や統合も相次ぎ、新たな社名を冠する企業ブランドが誕生している。

世界の広告ビジネスでは、以前から巨大なエージェンシーネットワークが各国に展開をし、複数の専門特化した会社が活動を展開。もちろん、これらの専門会社においても、合併や統合の動きは活発化している。

英国に拠点を置き、世界最大のマーケティング・コミュニケーションズグループであるWPPの動きは、その最たる例とも言える。日本においては、AKQA、BCW、VML&Ogilvy、グレイ、グループエム、ホガス、ランドー&フィッチ、VMLY&R、ワンダーマン トンプソンのグループ各社が国内外の企業にサービスを提供している。

そうした企業群のひとつ、VMLY&RもWPP内の企業の統合により、2018年に誕生した会社だ。編集部では同社のグローバル・チーフ・エグゼクティブオフィサーのJon Cook(ジョン・クック)氏にオンラインで取材。多様な専門性を持ったマーケティング支援企業が続々と登場してくる現在の世界のビジネスの動向。また、広告ビジネスに大きく影響を与えるであろうデジタル化と生成AIの活用についての見解を聞いた。

VMLY&Rは、WPPのグローバルマーケティングエージェンシーのひとつで広告、デジタルおよびソーシャルメディア、販売促進、ダイレクトマーケティング、ブランドアイデンティティコンサルティングを専門としている。現在は世界44カ国に13,000人以上の従業員を擁する。日本ではVML&Ogilvy Japanがサービスを提供している。

同社は1923年に創業した米国の広告会社Young and Rubicam(Y&R)と1992年に創業したVMLの合併によって2018年に誕生。合併に向けた準備は2018年からVMLのCEOであったジョン・クック氏の主導のもと、進められた。

浸透する生成AI活用姿勢で二極化の傾向

デジタル化の影響を受ける以前から、広告ビジネスに携わってきたジョン・クック氏。同氏は現在の業界の潮流をどう見ているのだろうか。

この問いに対して「浸透するAIをどう活用するか。さらにエンターテインメントとショッピングとマーケティングの融合に新たな潮流を見出している」と答えるジョン・クック氏。

さらに「AIについて言えば、広告業界では積極的に取り入れる企業と導入を恐れる企業に、二極化している。VMLY&Rはもちろん積極的に活用しているが、同時に今まで培ってきた顧客理解のためのコミュニケーションの基本も大事にしている」と話す。

また2つ目の潮流として提示された3分野の融合については「当社が今、最も力を入れている領域」と...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告ビジネスを変える!? ベンチャー企業の挑戦 の記事一覧

世界で求められる体験価値向上の提案とは?(この記事です)
クラスターの子会社、クリエイターと企業をつなぐ事業を展開
Cookieレスでのリターゲティング広告の配信技術を開発
IoT×クラウドで店舗のデジタルアセット化を推進
音声解析AI搭載電話でセルフコーチングを支援
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する