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心に残ったプレゼン術

ブランドの価値を言い当てた「サステナブルスキン」という言葉の強さ

ファンケル


ファンケルが5月8日から、新たなテレビCM「サステナブルスキン」篇の放映を全国で開始した。「その場しのぎじゃない、一生ものの素肌。」をテーマにした、商品のブランディング広告となっている。

同社ではこれまでも商品の機能訴求を中心としたCMを放送してきた。広告宣伝本部齊藤真理子さんによると、新CM制作の背景にはこの10年の主要顧客層の変化がある。元々は30歳前後向けのブランドだったが、近年はコアのユーザー層が40歳前後に移行しつつあった。また、主力商品である基礎スキンケアラインの認知低下とブランドイメージの希薄化も課題と捉えていた。

「これらを解決するため、オリエンでは4つのラインの基礎スキンケア共通の価値を伝え、売上に寄与すること。加えて、品質を保持する密封容器であることや、品質期限があることなど、ものづくりへのこだわりが視覚的にわかるような表現を依頼しました」(齊藤さん)。

複数社による競合プレゼンを経て、最終的に決定したのは大広による提案だった。

「プレゼンではまず、ターゲット層である30歳前後の女性へのブランドの認知度調査結果を踏まえ、一定数の人にはファンケルという名前すら知られていないという事実を突きつけられました。商品のこだわりを伝える以前に、まずはターゲットの感情を動かしブランドを知ってもらって土俵に乗るところから始めるべきだ、と。耳が痛い部分はありましたが...

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