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注目51社の今期の戦略がわかる!広告・マーケティング部長アンケート

2023年の広告・マーケティング戦略(オリエンタルランド、カルビー、他8社)

メディア環境、市場環境が変化を続けるなか、生活者とブランドの接点をつくり、さらにその関係性を深めていくマーケティングやコミュニケーションの仕事の難易度はますます高まるばかりです。そうした環境のなか、常に存在感を発揮する企業でマーケティング戦略をリードするトップランナーは、戦略と課題をどのように考えているのでしょうか。大手広告主の51社の広告・マーケティング部長に聞きました。

    11 LG Electronics Japan

    マーケティングチーム
    マーケティング統括責任者
    宇佐美 夕佳

    FMCG業界にてブランドマネージャー、マーケティングマネージャーを経て新規事業の立ち上げを数多く経験。2008年より家電業界に転身。「お客さまの経験価値を高める」「本質を追い求める」ことを軸にストーリーを開発・提案し続けている。

    ● 所属人数:17名
    ● 平均所属年数:3年


    今年度のマーケティングの戦略の方針

    Withコロナ時代の新しい消費スタイルを考慮し、ブランドポジショニングとミッションを再定義し、生活者の価値に焦点を当てている。生活者がより多様に、個々に、多くの選択の中で、自分らしいライフスタイルを実現するために、マイクロターゲット別のモチベーションを誘引していく。

    部門の運営上で抱えている課題

    ● 実施したいことを実現するための予算が足りない
    ● 実施したいことを実現するための人手が足りない

    今年度注力したい施策・領域

    ● 企業・プロダクトのブランド価値を向上させること
    ● 継続的な購買の促進(リテンション、リピーター獲得施策)、既存顧客への対応
    ● データの利活用

    現在、注目している生活者の意識や行動にかかわる潮流・トレンド

    ストーリー性のあるコンテンツは力があり、マインドが動くだけではなく、生活者は第一発見者でありたい意欲がある。生活者との接点は、時間や地域、国を問わず無数に存在するので、ブランドとして常に動線上にコンテンツを散らばせたインバウンドマーケティングも併せること。

    昨今注目の広告・マーケティング手法や技術

    ● インフルエンサーマーケティング
    ● コミュニティマーケティング

    12 オムロン

    ブランドコミュニケーション部
    部長
    染川 里美

    駐日インド大使館大使秘書、日本コカ・コーラ マーケティングコミュニケーション マネジャーを経て、現在、オムロン ブランドコミュニケーション部 部長を務める。

    ● 所属人数:40名
    ● 平均所属年数:4年


    今年度のマーケティングの戦略の方針

    社内外連動した一貫したストーリーをマルチに展開。社外メディアも活用したシームレスなメディアミックスで、ターゲットへの確実なリーチとエンゲージメント獲得を狙う。

    部門の運営上で抱えている課題

    ● 取り組みの成果を評価する指標がない、あるいは不明確

    今年度注力したい施策・領域

    ● 企業・プロダクトのブランド価値を向上させること
    ● 営業(販売・店頭)部門との連携
    ● その他(グローバルコミュニケーション)

    現在、注目している生活者の意識や行動にかかわる潮流・トレンド

    企業へのサステナビリティ課題への取り組みに対する社会的要請の高まりと、人的資本をはじめとする非財務情報の開示が重視される流れが一段と加速。工業製品においても脱炭素化の需要が高まっており、サステナビリティを重視したエシカルな製品やサービスを提供する企業が選定される傾向が強まっている。

    昨今注目の広告・マーケティング手法や技術

    ● AI技術
    ● メタバースをはじめとするXR技術
    ● インフルエンサーマーケティング

    13 オリエンタルランド

    マーケティング本部
    執行役員 マーケティング本部長
    霜田 朝之

    1992年4月 オリエンタルランド入社。2007年4月 経営戦略本部 事業戦略室長、2018年4月 執行役員 経理部長委嘱、2019年4月 執行役員 マーケティング本部長委嘱。

    ● 所属人数:260名
    ● 平均所属年数:無回答


    今年度のマーケティングの戦略の方針

    当社では2023年度に東京ディズニーリゾート開園40周年を迎えた。40周年アニバーサリーイベントのコンセプトはゲスト、ディズニーの仲間たち、キャストが“つながり”合い、祝い合うこと。しばらく来園から遠ざかっているゲストの皆さまに対しても、この1年だけの特別な体験をお届けしたいと考えている。

    部門の運営上で抱えている課題

    無回答

    今年度注力したい施策・領域

    ● 企業・プロダクトのブランド価値を向上させること
    ● 海外市場向けのマーケティング施策

    現在、注目している生活者の意識や行動にかかわる潮流・トレンド

    コロナ禍から脱コロナに向けた国内外のゲストの意識・行動の変化に注目している。

    昨今注目の広告・マーケティング手法や技術

    ● コネクテッドTV
    ● インフルエンサーマーケティング
    ● コミュニティマーケティング

    14 貝印

    マーケティング本部
    上席執行役員 CMO
    鈴木 曜

    2018年マーケティング本部 広報宣伝部長、2019年マーケティング本部広報宣伝部・デザイン部・ブランド企画部長、2022年執行役員 CMO 兼 マーケティング本部副本部長。

    ● 所属人数:71名
    ● 平均所属年数:10年


    今年度のマーケティングの戦略の方針

    デモグラフィック・サイコグラフィックに加えて、ジオグラフィックやビヘイビオラルといった顧客の輪郭をさらに明確にし、製品開発の初期段階から情報をどのように提供するのかを含めた企画ーデザインー開発ー販売のすべてを一気通貫させていくことで、より高効率な資源の投入と顧客満足度の高い体験設計をしていく。

    部門の運営上で抱えている課題

    ● 実施したいことを実現するための人手が足りない

    今年度注力したい施策・領域

    ● 企業・プロダクトのブランド価値を向上させること
    ● 商品開発部門(事業部門)との連携
    ● 海外市場向けのマーケティング施策

    現在、注目している生活者の意識や行動にかかわる潮流・トレンド

    月並みだがコロナウィルスの終息によるリアルイベントや店頭への顧客回帰とインバウンド復活。マスク不要によるファッション・美容意識の高まり。レガシーメディアの使い方が再注目されていると思うので動向を注視していきたいと考えている。

    昨今注目の広告・マーケティング手法や技術

    ● AI技術
    ● NFT
    ● コミュニティマーケティング

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