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REPORT

最新「シニアトレンド」から学ぶ シニアマーケティングのポイント

梅津順江氏(ハルメク ホールディングス)

ハルメクグループのシンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」では、2022年のシニアの動向を振り返り2022年12月に「2022-2023シニアトレンド」を発表した。同研究所所長の梅津順江氏が「2022-2023シニアトレンド」をもとに、シニアマーケティングのための6つのポイントについて解説する。

自宅に直接お届けするスタイルの定期購読誌『ハルメク』は50代以上の女性をターゲットにした雑誌です。私はハルメクのシンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」で2016年より責任者をしております。私たちがシニア女性向けコンテンツ事業および通販事業を通じて蓄積したマーケティングデータをもとに策定した「2022-2023シニアトレンド」を通して、シニアマーケティングのための6つのポイントをお話したいと思います。

シニアトレンドはシニアの今を見つめ明るい未来を読み解く

2022年はコロナ禍3年目に突入、ロシアのウクライナ侵攻や物価高というニュースがある一方で、感染症対策と社会活動の両立を図り、経済活動が再開しました。このように社会が目まぐるしく変わる中で、「2022-2023シニアトレンド」は、シニアの今を見つめて半歩先の明るい未来を読み解いていくという趣旨のもと策定しました。シニア世代のトレンドは、現役世代やZ世代と違って、「息が長い」「年単位では変わりにくい」という特徴があります。それらを踏まえ、時事性や世代らしさを重視しました。

既にスマホ所有率90%超え シニアマーケティング6つのポイント

❶ スマ活シニア
~保有から活用へ デジタルをスマートに活用するシニアが増加~

一昨年はシニアのスマートフォンの保有率が90%を超え、私たちはこの現象を「スマートシニア元年」としました。2022年に関してはスマホを中心にデジタルを賢く活用する人が増えました。動画視聴、撮影、SNS、スマホ決済、ポイ活でお得を活用する人が増えています。今年もスマートウォッチ、音声サービスなどに注目している状況です。

センサーリング技術が発達したことにより、この世代も自分の体を計測したり、自分の体を知ったりと、デジタルで「見える化」できるようなムーブメントが来るとみています。音声入力、オーディオブックの利用にも期待しています。活用がどんどん進んで大きな変化が起こっていくとみています。

❷ 推し活で若返り
~シニア世代の学びほぐし デジタル活用のきっかけに~

推し活は若者だけでなく50歳以上でも大いに盛り上がっています。当研究所が22年に調査した結果では「推し」がいる女性は35.2%でした。「推し」にお金を使う7割の方は平均で年間9万円を費やしていました。「推し」の対象は身近なペット、孫というところからスポーツ・芸能・アスリート・ミュージシャンと広い範囲が「推し」の対象となっていました。

昨年注目したのは「推し」が...

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