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2022→2023 クリエイターと考える 広告の新しい表現・役割

ランキングから振り返る 2022年注目を集めた広告トピックス(1~10位)

広告界のニュースサイト「AdverTimes.」の広告・クリエイティブに関する2022年の記事ランキングを元に、この1年の注目トピックスをおさらい。あのCMやこんな表現、出来事がありました。あなたの記憶に残ったものは入っていましたか?

注目記事ランキング 2022

2022年1月~10月の広告・クリエイティブ系記事のPV上位(括弧内は記事公開日)

1位 シンガーになったおんじが熱唱、「家庭教師のトライ」
10年目の新CM(2月7日)

2位 サントリー「ほろよい」CM刷新
『今夜はブギーバック』『水星』
コラボ楽曲も(2月21日)

3位 コンフィデンスマンJPの新聞広告
「ダー子の新成人へのメッセージ」が話題に(1月19日)

4位 4種の「整くん」が話題に菅田将暉主演
『ミステリと言う勿れ』のプロモーション(1月28日)

5位 「羽生選手が教えてくれたこと。」、
8年間を共にした羽生選手への想いを込めたロッテの企業広告(3月9日)

6位 「たたくより、たたえ合おう。」
AC新CM、呂布カルマの寛容ラップが話題に(7月7日)

7位 今度はハイジが熱唱「家庭教師のトライ」
夏期講習CMの歌い手が判明(6月29日)

8位 3匹のカワウソが「ごめんなさいね〜♪」日清紡の新CM
第2弾もフルCG(7月28日)

9位 宮﨑あおい30年ぶりのマクドナルドCM出演が話題、
「てりたま」発売に合わせ(3月7日)

10位 サントリークラフトボス「ミルキープレッソ」、謎の「ニューニュー語」
のCM公開(4月18日)

10年選手の「トライさん」、多様な企画で衰えぬ話題性

1位:トライグループ/フルラインナップ全力キャンペーン「シンガーおんじ」篇

7位:トライグループ/フルオーダー夏期講習「シンガーハイジ」篇

1位と7位に、「トライさん」シリーズから「シンガーおんじ」篇と「シンガーハイジ」篇の記事がランクイン。2022年にシリーズ開始10周年を迎え、開始から2022年11月現在まで計255タイプ(秒数違いのバリエーションも含む)が制作されてきたが、公開の度に話題になり勢いは衰えない。

企画チームのひとり、電通zeroの野崎賢一さんは、「ハイジのシーンをヒントにしたり、時代ごとに新しい表現に挑戦したり。常に親御さんや学生さんのインサイトを大切に試行錯誤してきました。クライアントから制作スタッフまでひとつのチームで、気が付けば10年。『前回を超えるものを』という掛け声の下、企画からセリフやタイトルのひとつまでこだわってつくってきた結果で、長く続く仕事は完全にチームワークだなと感じています」と振り返る。

今回の2篇は、「家庭教師のトライ」の期間限定キャンペーンやサービスを訴求したものだ。「熱量あるオリエンをいただきました。内容をCMで全て理解してもらうことは不可能ですが、その熱量を伝えるべく『熱唱する』企画が生まれました。毎回強い訴求内容をもとに数あるCMの中で記憶に残り、効くものを目指して企画をつくっています」(野崎さん)。

一押しは「直接語りかけるおんじ」篇

どのCMも、チームのみんなの膨大なアイデアを限られた秒数でビデオコンテにつなぎ、声を当てて選んでいます。中でも個人的に一番印象的だったのが2016年のこのCM。誰にでも経験のある「勉強したくない」というインサイトと、おんじがハイジの心に直接語りかけるというSF的な設定が融合している点が一押しです。

電通 zero
クリエーティブディレクター
野崎賢一さん

    共通

  • 企画制作/電通+篠原誠事務所+(つづく)+KEY pro+電通クリエーティブ X
  • CD/澤本嘉光、篠原誠、東畑幸多、野崎賢一
  • 企画+Pr/城殿裕樹
  • 企画/曽根良介
  • Pr/飯田祐司
  • PM/八塚大志
  • 演出/浜崎慎治
  • アニメーション/山本浩、堤義幸
  • 編集/渋谷竜彦(オフライン)
  • 音楽/山田勝也
  • AE/中村祐亮
  • NA/佐藤正治(おんじ)
  • 「シンガーおんじ」篇

  • 編集(オンライン)/小木曽功治
  • モーショングラフィックス/船見享平
  • 歌(おんじ)/松室政哉
  • MIX/太斎唯夫
  • 「シンガーハイジ」篇

  • D/宇都勝宏
  • 編集(オンライン)/野田哲広
  • 歌(ハイジ)/WON
  • MIX/石黒広明

コロナ以降の時代の空気を捉えた「ほろよい」

2位:サントリースピリッツ/ほろよい「ほろよい飲んで、なにしよう?」

2009年に発売から13年を迎えた「ほろよい」は、2022年2月4日にブランドのコミュニケーションを刷新。“リラックスをする時に飲むお酒”という本来の価値を、「コロナ禍以降、オン・オフがゆるやかに混じる人も増えた中で、自分らしく、またちょうどよく“ほろよう”時間を提供できるブランド」(電通クリエーティブディレクター奥野圭亮さん)として伝えた。テレビCMおよびWeb動画は、「ほろよい」のフレーバーをテーマとする6つの部屋が舞台。自分時間を思い思いに過ごす女の子の様子を、実写とアニメーション両方の表現で描いた。

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