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常連になりたくなる まちの愛され店舗探訪

店舗で「理化学+インテリア」を提案 老舗メーカーの挑戦

清澄白河 リカシツ

小学校の理科実験室のような雰囲気 理化学ガラスの新たな可能性を追求 顧客の声から職人の新たな仕事も誕生

理化学+インテリアの融合を目指すおしゃれな店内。薬のすり鉢や五徳もインテリアのように飾られている。6月には「fukadaso」2階の別スぺースで新たな取り組みを予定。


地下鉄大江戸線・半蔵門線の清澄白河駅から徒歩約5分の距離にある「リカシツ」。1933年から理化医療用ガラスの製造・卸業を営み、大学や研究機関へ理化学製品を納入する関谷理化が2015年にオープンした店舗だ。築50年のアパートを改装した複合施設「fukadaso」の一角にある。解体寸前だった風呂なしアパートを再生し、他にカフェなども入居している。

代表取締役の関谷幸樹氏は店を設けた理由を「理化学ガラスの可能性と理化学ガラス職人の新たな仕事作りを探るためでした」と語る。情報発信の場としてのみでなく消費者からの意見をフィードバックする場としても機能している。例えば、同店の人気商品トップの「取手付きビーカー」は、ビーカーを購入し調理用として使っていた顧客の「電子レンジで加熱した際、熱くて持ちにくい」との声がヒントになり、職人に伝えた結果、ビーカーに「取手」を付けた形の商品が生まれた。

また、実験でアルコールランプの上に置く五徳がコーヒーを淹れるドリッパーにぴったりはまるサイズだとInstagramで顧客が発信していたのを発見。その後店内でも同様に展示して販売している。幸樹氏の配偶者で店長でもある関谷りか氏は「五徳をメニュー挿しに使用する近隣のレストランやカフェで三角フラスコを水差しに使う例などもお聞きしています」と話す。

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