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社会学の視点

闘うヒロインには、眉がない!?

遠藤 薫氏(学習院大学)

夏クールの人気ドラマはルッキズムよりも人間力

今年の夏クールのドラマで高視聴率を得ているのは、『TOKYO MER』(TBS)、『緊急取調室』(テレビ朝日)、『ナイト・ドクター』(フジテレビ)、『ハコヅメ』(日本テレビ)などらしい。いずれも王道の警察ドラマと医療ドラマだが、女性が思いっきり活躍するのが今らしい。とくに『ハコヅメ』は、女性2人のバディもので、とても楽しい。バディといえば、波瑠さんと鈴木京香さんが組んだ『未解決の女』(テレビ朝日)もよかった。「文字」という斬新な切り口から絶妙のコンビネーションで謎を解く。

これに対して『ハコヅメ』は、パーフェクトウーマンの藤聖子(戸田恵梨香さん)と、無名のゆるキャラみたいな川合麻依(永野芽郁さん)のコンビが、周囲と様々にかかわり合いながら成長していく物語。戸田さんも好きだけれど、このドラマでの永野さんの可愛さは尋常ではない。容姿が美しいことを忘れてしまうくらい、存在自体が可愛い!のである(褒めてます)。

辞職願を出そうとして、ぐずぐずしているうちにあっけなく破られてしまったり、先輩を尊敬している割には、ふわふわ甘えてみたり⋯こういう女性の描き方って、あるようでなかった気がする。

『ハコヅメ』の原作コミックはもう少しガチだが、アニメ化も予定されている。人気はさらに...

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